ジージャンを1週間に2着もらった話
ヘルムート・ラングが、1976年にウィーンに設立したブランド。
ベーシックな色使いやディテールにこだわったミニマルなコレクションを発表し、「ミニマリズム」の先駆け的存在として知られる。
90年台のファッションを形作ったとも言われている。
1999年にプラダグループに買収され、2005年にはヘルムートがクリエイティブディレクターの立場を辞した。
(参考:VOGUE JAPAN HP)
皆さんは、ジージャンを1週間に2着もらったことはありますか?
ある日お付き合いしている男の人から「何年も前に買ったジージャンがあるけど自分には小さいからあげるよ」と言われました。
ありがたくいただいて家に持ち帰った途端、「じゃあ新しいやつ買い足すわ」と言われたので「まじかよ」と思いました。
もう少し、クローゼットの中にぽっかり開いたジージャン1着分のスペースを眺めてしんみりするようなことはないんでしょうか。
彼はうきうきで、新しい古着のジージャンを注文しました。
ところが、届いたジージャンはなんだかピチピチしています。
そこで、それがレディースの製品だということに気づきました。
まごうことなき右ボタン。
こうして私は、世界で初めての(多分)ジージャンを1週間に2着もらった人になったのです。
ほら焦って買うから〜って思いました。
でも先にもらった方は弟にあげたのでみんなハッピーになりました。
彼は後日新しいジージャンを買ったそうです(今度はちゃんとメンズのやつ)。
めでたしめでたし。
さて、私はデニムに全く詳しくないんですが、せっかくもらったし良さげなものだったのでこれから品評をしていきたいとおもいます。
よくわからないですがお洒落感を出すために、自宅バルコニーで自然光の下で撮影。
ミニマルでありつつアバンギャルドな姿勢を持ったブランドの雰囲気が伝わるお写真ですね。
濃いインディゴ。
背中側から見るとタグの縫い付け部分が2つの四角になってるところがちょっと可愛い。
1997年には「HELMUT LANG JEANS」というセカンドラインが立ち上がったそうです。
タグをよく見ると右上にちっちゃくJEANSって書いてありました。
ボタンはこれ。
ここにも「HELMUT LANG JEANS」って書いてあります。
その後99年にプラダの傘下に入ったときに、どうもこのセカンドラインが「HELMUT LANG」に統一されたらしいんですね。
それを境として、99年後半にボタンの表記は「HELMUT LANG NY.」に変わったそうです。
ということは、このジージャンはわずか2年というヘルムートラング・ジーンズ期間に作られたもののようです。
この時代の製品は評価が高いみたいなので嬉しい。
ただ調べると、背中のタグに年代が書いてないのは99年後半以降の特徴だとも書かれていて。
過渡期に作られたものなのでしょうか。
いずれにせよ90年代後半のジージャンであることは間違いなさそうです。
メイドインイタリー。
ヨーロッパの服という響きだけで強くなれる気がしますね。
横のタグがぺろりんとして一部剥がれてたり頼りないんだけど、それも90年代後半〜00年代前半に作られたことを見分ける特徴だと書いてる方がいました。
詳しい人もいるもんだなあ。
HELMUT LANG ヘルムートラング90s-mid00sジーンズのざっくり年代判別方法|うぐいすよしの|note
【毎日ディティール】90s ヘルムートラング ジーンズ|うぐいすよしの|note
縫製はかっちりしてる感じ。
折り返しがたぽたぽしてなくてアイロンかけたみたいに平らなので、すっきりして見えます。
正統派な形なので、ふわっとした服に合わせてカジュアルダウンに使うよりは、上下デニムでかっこよく着こなしたいジージャン。
レザーパンツとかも合いそう。持ってないけど。
クールめでシンプルなデザインなら、ワンピースやタイトスカートに合わせても可愛いかもしれません。
合わせるリップ訊かれたら満場一致で赤。
でも今後しばらくはマスクで隠れるからリップメイクって衰退しそうだし、代わりにまぶたとか眉毛に色載せるの流行るんじゃないかと踏んでます。
ステッチに合わせてイエローアイシャドウとか合いそうだけどどうですかね。
ちなみに私が着た感じサイズ感はほぼぴったりでした。
前の持ち主(彼氏の前の人)にあまり着込まれてない気がしてて腕まわりは特にぴったりなんだけど、中にカットソー1枚くらいなら着られます。
今後余裕が出ることに期待。
アクシデント的にとは言えとても良いものをもらったので、大事に着ていきたいです。