【明日まで】エゴン・シーレ展@東京都美術館
気づいたら2年半以上もブログを放置してしまっていた。
放置してみて気づいたのは、感情を文章に乗せて書き表すことによってのみ満たされる空白が自分の中にあること。
その感情がたとえどんな取るに足らない小さなことであれ、手触りのある言葉に替えて、世間と繋がれるのは嬉しい。
そんなわけでまたちまちまと文章を書いてみたい。
ネットの海で誰かの目に留まることがあったら嬉しいです。
先日、東京都美術館で開催している「エゴン・シーレ展」を見てきた。
レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才<オフィシャルHP>
シーレは世紀末ウィーンに生きた画家で、クリムトらの影響を大いに受けて創作に励み、世間からも評価されたが、28歳の若さでこの世を去ってしまった。
そんな彼の描いた油絵、ドローイングなどが合わせて50点、同世代画家の作品とともに展示されていた。
28歳というのは今の自分と同じ年齢なので、なんというかそういうのって感じ入ってしまう。
芸術家あるあるの自殺パターンかと思ったら、スペイン風邪で命を落としたらしい。
パンフレットなどで「孤独と苦悩を抱えた画家」と書かれていて、ゴッホのように精神的な問題があって……というのを想像していたので、意外と安定した人生を送った人だったんだなと思ってしまった。
(多分普通にゴッホがやばすぎる)
個人的にすごく好みかと言われたらそうでもなかったが、展示点数が多く満足度は高かった。
第14章まである展示ってなかなかない気がする。
それから第13章は、黒い壁の薄暗い空間に、裸体のドローイングが仄白く輝くように展示されていて、まるで壁面にたくさん並んだ窓から覗き見ているようだった。
背徳感。
とはいえ春画の国の人間的には裸体の描き方にそこまでエロさを感じなかった。
それよりもシーレは人体の構造を客観的に捉えることに興味があったんじゃないかと思う。
上野の桜はもう終わってしまっただろうか。
明日までですが気になる方はぜひ。