気づいたら2年半以上もブログを放置してしまっていた。 放置してみて気づいたのは、感情を文章に乗せて書き表すことによってのみ満たされる空白が自分の中にあること。 その感情がたとえどんな取るに足らない小さなことであれ、手触りのある言葉に替えて、世…
『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』行ってみてどうだった? 先週末、国立西洋美術館で開催されている『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』に行ってきました。 会場の様子や感想などについて書きます。 artexhibition.jp まさに「西洋絵画の教科書」 …
上野の国立西洋美術館では現在、『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』が開催されています。 会期は10月18日まで、その後は大阪の国立国際美術館に巡回し、11月3日〜来年1月31日の開催予定です。 上野では6月中旬からの開催でしたが、コロナ禍での東京開催…
ヨコハマトリエンナーレ2020は「ちょっと綺麗な写真撮りに行きたいな〜」という人には向かないということを前回の記事で書いたけれど、会場の一つであるプロット48に関してはもう完全に、子ども連れにはオススメしない。 なぜなら、会場が全体的にR15っぽい…
「ヨコハマトリエンナーレ2020」に行ってきた。 「トリエンナーレ」とは3年に一度開かれる展覧会のこと。 その中で「ヨコハマトリエンナーレ」(ヨコトリ)は「現代アートの国際展」と銘打っている。 2001年から開催しているそうで、今回は第7回展。 私は201…
自分のためにお金を使うのが怖い。 娘が生まれて戸建てを買ったり麻布でディナーをしたりしている同年代の友達を尻目に、未だに2980円のトップスを買うのにも悩んでしまう。 買い物をして失敗するということに対して、物凄い恐怖心がある。 4歳くらいの時に…
バレー部の「頼れるキャプテン」桐島が突然部活をやめた。 それがきっかけで、田舎の県立高校に通う5人の生活に、小さな、しかし確実な波紋が広がっていく。 物語をなぞるうち、いつしか「あの頃」の自分が踏み出した「一歩」に思い当たる……。 世代を超えて…
小学校で先生をしていた時、服の前後をどうしても間違えてしまう子がいた。 体育着を逆に着て、普通の服に着替えたらまた逆で…といった具合に。 その度に「ペラペラしたやつが後ろに来るように…」とか声を掛けてたけど、その子にはその子のこだわりがあるか…
横槍メンゴが贈る7編の青春オムニバス結ばれることのなかった初恋の人。憧れ続けた同級生。なりたかった理想の自分。 永遠に届かないあなたに恋をしてしまった私たちは 戸惑い傷つき失いながらも、自分だけの答えを求め彷徨うーー 『クズの本懐』の横槍メン…
HELMUT LANG ヘルムート・ラングが、1976年にウィーンに設立したブランド。 ベーシックな色使いやディテールにこだわったミニマルなコレクションを発表し、「ミニマリズム」の先駆け的存在として知られる。 90年台のファッションを形作ったとも言われている…
①はこちら onceinabluemoonx.hatenablog.com ②はこちら onceinabluemoonx.hatenablog.com ウォーフ『言語・思考・現実』の紹介は、今回が最後になります。 「空」とは?「丘」とは?「山ぎは」と「山のは」が分けるもの ウォーフは、それぞれの言語は文の構…
こんにちは。 前回サピア・ウォーフの仮説について書いてみたら、意外と好評だったので「なんで!?」って思いました。 どうしたの?時代がウォーフを求めているの…? 今回は続きのお話です。具体的な例が出てきます。 念のため、この記事は本の紹介です 「…
「言語的相対説」って何? みなさん「言語的相対説」って何なのか気になったことはありませんか? ありませんか。まあそうそうないですよね。 でも「サピア・ウォーフの仮説」って聞いたことありませんか? サピア・ウォーフの仮説とは、サピア(師匠)の考…
自分の幸せを いちばん守りたい 天使なんかじゃない 普通の女の子だよ*1 自分の理想とする高校生活を送れた、って言い切れる人はこの世にどれくらいいるんだろう。 小学生の頃から少女漫画で予習を重ねた。 昼休みには友達と屋上で購買のパン食べて、ある日…
ミッドサマー、観ましたか?? タイミングを逃し続けてこの時期にブログ書いてるんですけど、私は公開初日に観ました。 ちなみに一番怖かったシーンは、エンドロールが終わって映画館が明るくなった時、隣に座った友達が今まで見たことがないくらいの満面の…
「ワートリはいいぞ。」 葦原大介『ワールドトリガー』(通称「ワートリ」)をオススメするときの常套句らしい。 マンガ好きの彼氏があまりにも「ワートリはいいぞ。」と言うので読んでみたら、期待以上に面白かった。 ちなみに私はなかよしや別マを嗜みなが…
西荻窪に足を踏み入れようとしている全ての初心者の方に、 一回しか行ったことのない初心者が贈る、 西荻窪古本屋レビュー Part.3 最終回は、北口のお店を紹介します! 前回までの記事はこちら onceinabluemoonx.hatenablog.com onceinabluemoonx.hatenablog…
こんにちは。 この記事は、 西荻窪に足を踏み入れようとしている全ての初心者の方に、 一回しか行ったことのない初心者が贈る、 西荻窪古本屋レビュー Part.2 です。 前回はこちら onceinabluemoonx.hatenablog.com 今回も南口編! 1. BREWBOOKS 2. にわとり…
中央線の沿線には夜遅くまでやっている良い古本屋が多いという理由で、西荻窪に引っ越してきた。夜御飯を食べた後で、散歩をしながら何軒もの古本屋をまわれる町が全国に幾つあるだろう。それを考えると、住む場所に関する選択の余地というか迷いは殆どなか…
こんにちは。 引き続きスペイン旅行のことを書きます。 onceinabluemoonx.hatenablog.com 前回はグラナダのアルハンブラ宮殿についてご紹介しましたが、今回取り上げるコルドバも、スペイン南部のアンダルシア地方に位置する都市です。 コルドバは後ウマイヤ…
さめよかし。かなた東の丘越えて、 日は星のつどひを夜よりやらひたり。 上りゆく天の原より、ひやうと射て、 サルタンのやぐらを撃てり、光の矢。*1 「今、ここ」ではない場所に、ずっと憧れている。 だから物語が好きだし、旅が好きだし、美術作品を眺める…
美容院が苦手だ。 髪を綺麗に整えてもらうのは好きだ。 帰ったその日の夜は髪を濡らさないように、シャワーキャップを被って慎重にお風呂に入るのも何だか風情があって好きだ。 3、4日経って、切りたての時よりも前髪がしっくりくるのも。 行ったら満足す…
0.はじめに 1.忙しすぎ 2.変わる社会と変わらない学校現場 3.働き方改革を求めない職員室 4.まとめ 0.はじめに 小学校教員を退職した。 私が勤めていたのはとある地方自治体の公立小学校で、働いていた期間はほんの数年に過ぎない。 昨今、教育現場の疲弊し…
東京上野は東京都美術館に、「奇想の系譜展」を見に行った。 https://kisou2019.jp 正直なところ、江戸時代の絵画というと、狩野派とか琳派とかいった流派があると習ったなあ…とちょっぴり思い出せるくらいの知識しかない。 この展覧会で焦点を当てているの…
これは何でしょう。 正解は、クレープ! 「ラ フェット ド フィーユ」という、クレープとガレットのお店に行った。 都立大学駅から少し歩いた所にある。 La fete de filles(ラ フェット ド フィーユ)|フランス料理 「クレープ」というとどうも私は、ダイ…
どうもこんにちは。 また全然更新できてなかった。 季節はもう春ですね。 私は最近騎士団長を殺しています。 まさかハルキムラカミで雨月物語に触れることになるとは。最後まで読んだらまた何か書きたいと思います。 さて、面白かった展示があるので紹介しま…
「社会に出る」の対義語は何かなと考えている。 「家庭に入る」? この時代に? 平成も終わろうとしているというのに、女性が退職するには「結婚」という大義名分が必要なのか? どうもしっくりとこない。 そもそも、社会に出る前の自分はどこに入っていたの…
「かき氷」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか。 かき氷。 うだるような暑さ、汗で前髪がおでこに貼り付く中、子どもたちの山車はのっそりと進む。 途中、住宅街の細い道の端っこに山車を停めて一休み、配られたチューペットの安っぽい美味しさ。 8月の…
ズートピアを観ました。 あんな有名作、何を今更って感じだけど。 多くの人が既に語っているところだし、後から来て長々と言えることもないけれど、とりあえず めっちゃくちゃ面白かったです。 結局、「私は偏見なんて持ってない!」って人が一番危ないんだ…
「共感」って、結構怖いと思う。 と最近考えるようになった。 自分の感覚を物差しにして相手の心を測り取り、共感できる、共感できない、って審判を下していくことって、よく考えたら、いやよく考えなくても、凄く烏滸がましい。 例えば、性的マイノリティの…