くまだかいぬだか

「いま、ここ」を飛び出したい。物語が好き。

2018-01-01から1年間の記事一覧

社会から退くこと 嫁いでも幸せになれない時代に

「社会に出る」の対義語は何かなと考えている。 「家庭に入る」? この時代に? 平成も終わろうとしているというのに、女性が退職するには「結婚」という大義名分が必要なのか? どうもしっくりとこない。 そもそも、社会に出る前の自分はどこに入っていたの…

暑いからかき氷食べませんか。

「かき氷」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか。 かき氷。 うだるような暑さ、汗で前髪がおでこに貼り付く中、子どもたちの山車はのっそりと進む。 途中、住宅街の細い道の端っこに山車を停めて一休み、配られたチューペットの安っぽい美味しさ。 8月の…

ズートピアを観た。最後の夏

ズートピアを観ました。 あんな有名作、何を今更って感じだけど。 多くの人が既に語っているところだし、後から来て長々と言えることもないけれど、とりあえず めっちゃくちゃ面白かったです。 結局、「私は偏見なんて持ってない!」って人が一番危ないんだ…

「共感」って大事ですか?

「共感」って、結構怖いと思う。 と最近考えるようになった。 自分の感覚を物差しにして相手の心を測り取り、共感できる、共感できない、って審判を下していくことって、よく考えたら、いやよく考えなくても、凄く烏滸がましい。 例えば、性的マイノリティの…

パリに行きたい。

何かを継続することはすごく難しいことですね。 言い訳はいくらでもできるけど。 苦しくても時間を自分で作ることをしないと、すごいスピードの中で流れていく日常の中に飲み込まれて、溺れて、気づいたときには窒息してるんだろうな。 というわけでパリを舞…

ほんとうの仕草

高校の時の、小さな記憶が、不意に甦った。 彼女とは1年生の時のクラスが一緒だった。 自称進学校だった高校の中で、明るく染めた髪にエクステを付け、完璧なメイクで登校し、校則で禁止されているバイトをしていた彼女は、明らかに浮いていた。 その見た目…

ヨシカ的女性たちへ

『勝手にふるえてろ』を読んだ。 綿矢りささんの小説は他に『ひらいて』しか読んだことがないのだけれど、「痛い」物語を書く人だなと思う。 何というか、刺さるのだ。 主人公のヨシカは26歳のOL。 「私には彼氏が二人いて〜」という書き出しに、一体どんな…

世界のムラカミはこの順で読め!おすすめリスト

前回の続きです。onceinabluemoonx.hatenablog.com お久しぶりになってしまいました。 完全私見による、世界のムラカミはこの順に読んだらいいんじゃないかおすすめランキング、ではどうぞ! 1世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 世界の終りとハー…

世界のムラカミはこの順で読め!(序)

この世には、2種類の人間がいる。村上春樹を読んだことがある人間と、そうではない人間だ。 そして村上春樹を読んだ人間は、3種類に分けられる。彼の作品をすごく好きか、すごく嫌いか、どちらでもないか。 何を当たり前のことをという話だけれど、このこと…

「翻訳できない世界のことば」〜言葉は、世界の輪郭を象っている

翻訳できない世界のことば 作者: エラ・フランシス・サンダース,前田まゆみ 出版社/メーカー: 創元社 発売日: 2016/04/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (15件) を見る 「翻訳できない世界のことば」という本を、結構前に買った。 高級なチョコレー…

顔面で殴り合えよ

雪がすごいですね。 何もこんな日に、ノースリーブワンピースの匂いのする話をしなくてもいいと思うのですが、書きたくなってしまったのでつらつらと。 某青学のミスコンが、炎上していたじゃないですか。 候補者の子の性格が悪いとか、整形とか、画像加工だ…

作り出すこと。SABONのスクラブは高いけれどいい匂い。

落ち込んだ時には、何かを作り出す活動をするといい。 って、誰かがTwitterで言っていた。 文章を書くことも、作り出すことの一つだと思う。 それなら、興味はありつつ始めるきっかけがなかったブログを、この期にやってみたらいいんじゃないかと思ったわけ…

恋人と別れた話

恋人と別れた。 いつかそういう出来事が起こり得ることを、全く考えていなかったかと言われればそんなことはないのだけど、このタイミングだとは思わなかった。 完全に想定外だった。 「真面目な話がある」と言って掛けてきた電話口の向こうでは、雨の音がし…