LEVI'S® VINTAGE CLOTHING 503B XX
自分のためにお金を使うのが怖い。
娘が生まれて戸建てを買ったり麻布でディナーをしたりしている同年代の友達を尻目に、未だに2980円のトップスを買うのにも悩んでしまう。
買い物をして失敗するということに対して、物凄い恐怖心がある。
4歳くらいの時に母と行った靴屋で、ピンク色のプラスチックが編み上げのようになって、パイナップルみたいな小さいフルーツの飾りが甲のところに付いた可愛いサンダルを見つけた。
店員さんに履き心地はどう?きつくない?とか聞かれて、正直編み上げが足に食い込んで痛かったんだけど、見知らぬ大人に靴を履かせられるという時点でパニックになっていて、一刻も早く解放されたいがために大丈夫と答えた。
家に帰ってからサンダルがきついと言ったら「何でその時に言わないの!」と怒られて、結局そのサンダルは人にあげたのか捨てたのかよくわからないけれど、多分買ったものが合わなくてお金が無駄になるという恐怖心の一端はこの出来事から来ている気がする。
単純に今学生だからお金がないというのもあるんだけど、よく考えたら働いていた時もユニクロのレギパン×2にプラス1くらいのボトムを延々履き回していたし、多分収入どうこうという話でもない。
ちなみにレギパンは洗いすぎると穴が開くことを学んだ。
あと服だけのことでもなくて、例えばだいぶ昔の記事に書いたサボンのボディスクラブもまだ使い切れていない。
思い切って買ったものですら消費してしまうのが怖いという。
こうやって書いていると自分はただケチなだけなんじゃないかという気がしてきてヘコむ。
通帳の残高を見てニヤニヤするのが趣味みたいなところあるし。
でもこんな私も、そろそろ服くらいは長く着られる良いものを持ちたいと思うようになってきた。
そこで先日、ちゃんとしたジーパンが欲しいと思い、入手したのがお待たせしました今回の題名のものになります。
LEVI'S® VINTAGE CLOTHING 503B XX
「ちゃんとしたジーパン」がどこで手に入るのか考えたときに、真っ先に思い浮かんだのがリーバイス。
他にもLeeとかレッドカードとか、ハイブランドではA.P.C.とか、色々なブランドがあったんだけど、何となくリーバイスは親も(ちょっと頑張れば祖父母世代も)知ってそうなのでデニム初心者としては安心感がある。
A.P.C.の試着室入るのはめちゃくちゃ怖いけど、リーバイスなら(多分)急にデニムに目覚めたそこらへんの男子高校生も買いにきてるからハードルが低い。
でも実際にリーバイスで試着したら「その形はアメカジ着こなしてる上級者じゃないと無理っすよー(意訳)」って言われたので意外とハードル高かったし怖かったです。
で、その「無理っすよー(意訳)」って言われた型をあえて買うという。
さて、その503B。
今季、新たにリーバイス®のウイメンズラインから登場する「503B」は、女性初のジーンズである701が誕生する前に、実際に女性たちが着用していたとされる501®のボーイズサイズです。
だそうです。
で、これが「LEVI’S® VINTAGE CLOTHING」のコレクション。
「アメリカンワークウェアのスピリットと歴史を捉えつつ、過ぎ去りし時代の中で愛されたフィット、生地、ディティールを丁寧に復刻したコレクション」だそうで、「リーバイス®のアーカイブをもとに、象徴的な復刻アイテムや毎シーズンのトリビュートを通し、リーバイス® の貴重な歴史を蘇らせ、時代を超えたアイテムを展開」しているらしい。*1
要するにどういうことかというと、リーバイスの普通のジーンズより価格帯がかなり上。
「ちゃんとしたジーパン」1本目にしてはかなり良いもの、そして散々恐れていたA.P.C.と同等かそれ以上のお値段のデニムに手を出したことになる。
そりゃリーバイスの店員さんが「無理っすよー(意訳)」と言っちゃうわけですよ。
世間に怒られそう。ドキドキ。
先ほどの引用に戻ると、701はハイウエストで、女性らしさを際立たせる形らしいんだけど、503Bは股上が浅め。
どちらかというとボーイッシュな履き方ができるらしい。
個人的にはハイウエストの形ってデニムがかなり主張してくる気がしていて、だからこそ足元はヒール靴とかパンプスを合わせて…みたいな引き算でレディライクな雰囲気に持っていきたくなるパンツだと思う。
その点503Bは形が主張しない分名脇役っぽい位置に落ち着いてくれて、適当にさらっと履いても様になる気がする。
素人の見解なのでどうとでも言える。
とりあえず下の記事で「化粧品で例えると701が赤い口紅だったら、503™ Bはファンデーションみたいな感じ」って言われていて、なるほどなと思った。
興味がある人は私のブログはどうでもいいからこの対談読んだら良いと思う。
1960年代のものをリバイバルしたということらしい。
色は「NEW RINSE」というワンウォッシュの濃い方にした。
紙パッチが可愛い。
そして世界に向けて公開される私のインチサイズ…。
サイトを見ると、腰履きになるのでいつもより1、2サイズ大きいものを買った方が良いということだったんだけどちょうど良いものがなかったので、身近なジーンズコレクターによる「ジーンズは伸びるからジャストサイズで良い」という言葉を信じてジャストの26を購入。
念のため確認した店員さんも伸びるからジャストで!って言ってたから、もし伸びなかったら責任とって助けてほしい。
まあ今のところ、分厚いトップスをインしなければ特に不都合はなさそう。
ベルトループがセンターからずれているのが特徴的って対談の中で言われていた。へえー。
赤タブは「ビッグE」で全て大文字。
ボタンフライなんだけどボタンが多いらしい(ソースは全て上記対談記事)。
あと隠しリベット?といって内側にリベットがある。何で?
よくわかんないけどかっこいい。
赤耳のセルビッジ!
よくわからないけど丁寧な縫製らしい。
ロールアップした時に可愛い。
詳しいことはよくわからないけど、対談の中で褒められていたので良いデニムらしくて嬉しい。
履いた感じは生地がしっかりしていて、でも固すぎずほどよいフィット感がある。
良い服をさらっと着こなせる大人になりたいものです。